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Tama Organic Life
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![]() ![]() 店主の杉山ひろこさん |
私が有機野菜を食べ始めたのは、ひろこさんの大根がきっかけ。1995年の秋頃、有機農家が作りすぎて持て余していた大根を、杉山ひろこさんが一手に引き受けて自分のミニバンで友人知人に宅配していた。その立派な青首大根はみずみずしくてほんのり甘く、熱々のふろふき大根にすると最高だった。それまで、普通のスーパーにある半分しなびた大根しか知らなかった私の目には、ひろこさんの大根が宝物のように見えたのを覚えている。 ひろこさんはその大根をとっかかりに、自然で安全な食べものを食卓に復活させるため、また、地域の有機農家を支援するために、採算を度外視して生産者と消費者をつなぐ宅配の仕事を始めた。ファーストフードやインスタントラーメンで育った私が、子供ができたり、体調を崩したりして、自分の暮らし全般を見直そうとしていたのもちょうどその頃。オーガニック食品の美味しさ、旨味の濃さに驚き、彼女が運んできてくれる新鮮な食材を毎週本当に楽しみにしていた。 農薬が残留する野菜や果物、添加物だらけの加工品やお菓子、そんなものが体にいいはずはない。畑にまかれた農薬や化学肥料は土壌を汚し、土を肥やすはずの微生物を殺し、地下水を汚染しながら海に流れ込み、魚介類にも影響を与えている。また、農薬散布をする生産者の健康も脅かされ、地球の生態系も狂い始めている。それに加えて近頃では、遺伝子組み換え作物や狂牛病など、強引に推し進められた近代農業のひずみが表に出てきている。そのため世界各地で食の安全性を求める消費者がオーガニックを選択し始め、オーガニック産業は地球規模で急成長。ひろこさんの思いも確実に地元の消費者に伝わってきている。 以前は宅配の他に、何軒かの個人宅を回って、ミニバンに積んだ野菜を毎回下ろし、集まった常連客にその場で選んでもらう販売方式もとっていたが、一日4〜5軒も回ると足腰が立たなくなるほど疲労度が大きかったので、今では宅配と店売りに専念している。
宅配のほうは、毎週月曜日にメールで届くプライスリストに希望の品を記入して、火曜日の午後までにファックスかメール、ウェブサイト経由で注文し、水曜日か木曜日に自宅に配達してもらう。配達手数料は1回5ドルで、一ヵ所に2人以上の注文があれば、グループ購入として手数料がひとり3ドルになるので、人数をまとめるとお得。赤ちゃんや小さい子供がいたり、車が自由に使えなかったり、うちのように常に忙しくて買い物にも行けなかったりする場合には本当に大助かり。
とはいえ、お店に買いに行く魅力も捨てがたい。なんといっても自分の目で好きなものを好きなだけ選べるし、プライスリストに書ききれない商品や、その日の仕入れで急に入ったもの、特価品なども購入できる。それにお店のスタッフやお客さんもみんな気さくな人ばかりなので、「ケールってどうやって食べる?」とか「血圧を下げるには何がいい?」なんて情報交換もできる。私なんてたまに行くと、みんな美味しそうに見えてつい買いすぎ、お支払いが終わってもなんだかおしゃべりして長居してしまう。それを楽しみにお店に買いに行くという人もいるくらいだから、私だけじゃないのね。 ノースショアに住んでいる人はもちろんのこと、バンクーバー側に住んでいる人やいつも宅配を頼んでいる人も機会があったらお店を尋ねてみてほしい。ひろこさんの人柄に触れて、その真摯な姿勢を感じ取ったら、いつもの野菜ももっと美味しく感じられる。作り手がいて運び手がいて売り手の存在が感じられる顔のある野菜なら、大切に料理して美味しく食べたいという気持ちも強くなるに違いないから。 Updated: March 2007 |
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