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Shuswap Lake - Squilax Hostel
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![]() 晴れた日に撮影すれば、 それなりに風情のある店構え ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
とにかくものすごい豪雨だった。文字通りバケツをひっくり返したような激しい雨の中、地図とにらめっこしながら、「もうそろそろ、この辺のはずなんだけど、ハイウェイ沿いにあるみたいだし……」と私。「こんなところ、町でもないし、ホントにあるのか?」と不安げな夫。と、ゆるやかなカーブを曲がった途端に、<Squilax Hostel - HERE!>と書かれた看板が目に入る。「あっ!そこそこ、ほら停まって!」と叫んだ私に、夫が驚いて急停車。「え……ホントに、ここ?」と子供たちもいぶかしげにつぶやく。 それもそのはず、夏だというのに冷たい雨に打たれて立つその建物は、どこから見ても立派な幽霊屋敷。ウェブサイトには、古い雑貨店を改造して自然食料品店とホステル受付として兼用しているとあったが、看板ははげ落ち、煉瓦の壁には隙間なくツタがからみつき、入口の白かったであろう扉はペンキも半ば落ちて見る影もない。世界の貧乏宿を泊まり歩いた私でさえ、さすがにちょっと尻込みした。 いやいや、Hostelling International Canada の系列なんだから、中はちゃんとしてるに違いない。そう思い直して、扉を開ける。途端に「大草原の小さな家」に出てくる General Store を思い出した。食料や身の回りに必要なちょっとした品物が雑然と並ぶ、田舎町に一軒しかない雑貨店。まさにそれだ。違いといえば、隅に置かれた旅行パンフレットの棚くらい。去年のハロウィーンの名残か、プラスチックの蜘蛛がぶらさがっているのが妙にしっくり合っている。 「いらっしゃ〜い」と奥から出てきた女性が、またこの独特の雰囲気に拍車をかける。あまり遠くない昔、きっとヒッピーだったのね〜と思わせるようなその女性、ブレアさんが、このホステルの管理人。よく見れば、レジの横には立派なコンピューターもあるし、冷静に店内を観察してみると、バンクーバーの自然食料品店に勝るとも劣らない品揃え。ほら、やっぱりちゃんとしてるじゃん。 受付で台帳に名前を記入し、2泊分を前払い。雑貨店の奥には、宿泊者用のラウンジがあり、大きな犬が静かに寝そべっていた。「昔、いじめられていたのを引き取ったから人の動きに敏感なの。こちらから近づかないで、犬のほうから寄ってくるのを待ってね」とのこと。このシェパードの雑種犬ドゥークはホステルの保安係で、あまり姿を見せない猫のザンボーニはネズミ駆除係だとか。 奥の階段を下っていくと、崖に立つ建物の裏に出た。さっそく2頭のラマ、マッシーとファーガソンがお出迎え。雨に濡れそぼって静かにこちらを観察している。でこぼこの多い敷地の芝刈りは重労働な上、石に当たって刃がしょっちゅう欠けるため、5年前に芝刈り係として飼い始めたとか。しかしこのラマたち、まったく愛想がない。近寄っていっても、名前を呼んでも、フンッとばかりにお尻を向ける。毎日入れ替わる旅行者の相手も大変だろうから、ま、いいけどね。
雨の夕方に到着して第一印象がかなり悪かったため、設備にはまったく期待していなかったが、各車掌車には2段ベッド3台に、しっかり冷える冷蔵庫やオーブントースター付きの小さなキッチン、水洗トイレがあり、質素とはいえ椅子やテーブル、ソファまである。雨の日のテントを考えれば上等じゃん! しかも別棟には、熱いお湯がふんだんに出るシャワーが3つもあって、これだけでもすごく贅沢な感じがした。
静かでなんにもないところだなあ、と思っていると、2泊目に様子が一変した。Moose Travel Network のツアーが到着したのだ。この会社は主に18〜35歳の青年層を対象にしたちょっとワイルドなツアーを主催していて、宿泊は特注しない限り全部ホステル。食事は買い出しから調理まですべて参加者の共同作業で、途中でハイキングやラフティング、ロッククライミングなどのアクティビティが楽しめる。夏のロッキー山脈を目指すツアーの初日の宿が、このホステルなのだ。 彼らが宿泊する日の夕食は、希望すれば他の宿泊客も5ドルほどで参加できる。メニューはハンバーガーとサラダで、ベジタリアンバーガーもある。このあたりには大したレストランもないので、よほど食にうるさくなければ参加した方がいい。翌日の朝食も、3ドルほどでフルーツパンケーキとホットドリンクが楽しめる。ただし、ホステル宿泊の原則として、調理の手伝いや皿洗いなどの後片付けを各自担当することになる。「どっから来たの?」と話しながら作業をするのもなかなか楽しい。 でもなんといっても彼らがいる夜のメインイベントは、焚き火 bonfire とスウェットロッジ sweat lodge だ。敷地の一角にある炉 fire pit に薪をくべて、まずはデザートのマシュマロ焼き。木の棒にマシュマロを刺して、焦がさないように、溶けて落ちないように、火がつかないように、ゆっくりとこんがりきつね色に回しながら焼く。外は香ばしく、中はとろ〜りというのが美味しい。
本来スウェットロッジは、北米先住民が儀式の前に身を清めるために入ったサウナで、体の毒素を汗とともに追い出す効果もあるらしい。本式には、湯気が立ちこめる暗闇で祈りの言葉を唱えたり、神に捧げる歌を歌ったり、セージの葉をパイプで回しのみしたりする厳粛なものらしいが、このホステルのスウェットロッジはもっと気軽に楽しめる。好奇心旺盛なうちの子供たちも参加して、たっぷり15分間、蒸気を浴びて汗だくになった。その後はすぐに湖に飛び込み、冷たい水で汗を流す。大人も子供も夜の湖で大はしゃぎ。 「また、ここに来ようね。18歳になったら、ムースのツアーにも参加するんだ!」ハエ取り紙におびえた顔はどこへやら、チェックアウトする時には、ブレアさん始め、他のスタッフや動物たちにもお別れを言って回るほどホステルになじんだうちの子供たち。設備の整った宿にはない、カナダらしいちょっとワイルドなおもしろさをしっかり満喫してくれたようだ。 焚き火やスウェットロッジは10人以上の宿泊客がいる場合のみ。ツアー客が泊まる晩にはほぼ確実にするので、予約の際に問い合わせること。 <おすすめアトラクション>
5〜9月初旬のシーズン中、毎日午前10時、午後1時、4時に、2時間半のツアーが出発する。春は水量が多いため、かなりレベルが高くなるが、夏場はクラス1〜3程度でファミリーや初心者向き。 Tシャツに短パンや水着で行くと、ウェットスーツ、フリースジャケット、ウィンドブレーカーを貸してくれるので寒くはない。眼鏡は水に落ちないように出発前にひもを付けてもらおう。カメラは防水でない限り、車に残した方がいい。急流のポイントをおさえてカメラマンが撮ってくれる3枚組の写真を終了後に見せてもらい、気に入れば購入することができる。 ホステルの宿泊客は10%割引になるので、必ず申し出ること。ホステルの受付から予約してもらうこともできる。 Updated: Oct. 2006 |
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